オメガ スピードマスターは、数ある腕時計の中でも特に高い人気を誇るモデルです。しかし、種類(モデル)の見分け方がわからないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、オメガ スピードマスター 種類の見分け方に焦点を当て、各モデルの特徴や違いをわかりやすく解説していきます。さらに、型番の調べ方やその見方、年代を判別する方法、そして「何年持つのか」といった耐久性についても触れます。また、偽物の見分け方についても重要なポイントを紹介します。オメガ スピードマスターの購入を検討している方や、詳しく知りたい方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
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- オメガ スピードマスターの種類やモデルの違いが理解できる
- 型番の調べ方や見方を把握できる
- 製造年代を判別する方法がわかる
- 偽物を見分けるポイントを知ることができる
オメガ スピードマスター 種類(モデル)の見分け方
この章のポイント
- オメガ スピードマスターとは
- 主なモデル
- 種類(モデル)の見分け方
オメガ スピードマスターとは
オメガ スピードマスターは、1957年にオメガが発表した腕時計シリーズで、特にクロノグラフ機能を持つモデルとして知られています。この時計は、モータースポーツや陸上競技など、スピードが重要視される分野での使用を想定して開発されました。スピードマスターの特徴は、ストップウォッチ機能を搭載している点と、タキメータースケールがベゼルに刻まれている点です。これにより、速度を計測することが可能で、レーサーやエンジニアに愛用されています。
スピードマスターが最も注目を集めたのは、NASAの公式装備として採用されたことです。1969年のアポロ11号による人類初の月面着陸に携行され、「ムーンウォッチ」としての名声を確立しました。この時計は、過酷な環境下でも動作する信頼性から、宇宙飛行士にも信頼され続けてきました。
主なモデル
オメガ スピードマスターには多くのモデルが存在し、それぞれ特徴や機能が異なります。主なシリーズとしては、「ムーンウォッチ プロフェッショナル」「レーシング」「クロノスコープ」「スピードマスター ’57」などが挙げられます。
「ムーンウォッチ プロフェッショナル」は、NASA公式採用モデルであり、最も伝統的なデザインを持つシリーズです。クラシックな手巻きムーブメントを搭載し、耐久性と信頼性が高いことから、スピードマスターの代表格となっています。
「レーシング」は、モータースポーツのために設計されたモデルで、スポーティーなデザインと大きなインダイアルが特徴です。より視認性に優れ、モータースポーツ愛好家に好まれる仕様となっています。
「クロノスコープ」は、ヴィンテージ感のあるデザインで、オメガのクロノグラフの歴史に敬意を表したモデルです。複数のダイアルを備えたクラシックな見た目が特徴的です。
「スピードマスター ’57」は、初代スピードマスターをベースにしたヘリテージモデルで、クラシックなデザインを現代風にアレンジしたものです。これらのモデルは、用途や好みに応じて選ぶことができます。
種類(モデル)の見分け方
オメガ スピードマスターの種類を見分けるには、いくつかのポイントを確認することが重要です。スピードマスターには多くのバリエーションが存在し、それぞれ異なるデザインや機能を持っています。これらの要素を細かく見ていくことで、モデルの違いを理解し、自分に合ったスピードマスターを見つけやすくなります。
まず、スピードマスターの代表的なモデルとして知られる「ムーンウォッチ プロフェッショナル」は、NASAの公式時計として採用されたことでも有名です。月面着陸ミッションで実際に使用されたことから、「ムーンウォッチ」という愛称が付けられています。このモデルの特徴は、手巻き式のムーブメント(Cal.1861またはCal.3861)を搭載している点と、風防に強化プラスチックを使用している点です。また、ケースサイズは42mmと比較的小ぶりで、クラシカルなデザインを保っています。特にタキメータースケールがベゼルに刻まれており、速度計測機能が充実している点が注目すべきポイントです。
一方で、よりスポーティーで現代的なデザインを求める人には「レーシング」や「クロノスコープ」シリーズがおすすめです。これらのモデルは、モータースポーツにインスパイアされたデザインが特徴で、自動巻きのムーブメントを採用しています。「レーシング」は、名前の通りモータースポーツを意識して設計されており、ケースサイズが44mmと大きめで、インダイアルもより視認性の高いデザインが採用されています。また、外周にはミニッツトラックが配置され、細かい時間計測をするための工夫が施されています。「クロノスコープ」は、よりヴィンテージ感を意識したモデルで、クラシックなデザインを好む方に最適です。ブルーやシルバーの文字盤に、特徴的な3つのスケールが配置されており、1940年代のスネイルデザインを取り入れています。
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次に、ケースサイズやベゼルのデザインの違いにも注目しましょう。スピードマスターのサイズはモデルによって異なり、「ムーンウォッチ プロフェッショナル」は42mm、「レーシング」は44mmなど、それぞれの用途に応じた違いが見られます。また、ベゼルに刻まれるタキメータースケールのデザインもシリーズによって異なります。例えば、ムーンウォッチのタキメーターは「ドットオーバー90」という1960年代当時のクラシックなデザインが再現されていますが、レーシングモデルではよりスポーティーで大きな数字が刻まれており、視認性が重視されています。
さらに、ムーブメントの違いはスピードマスターの種類を見分ける上で重要なポイントです。ムーンウォッチは、手巻き式のCal.1861や最新のCal.3861を搭載しており、機械式時計の伝統を感じさせる作りになっています。一方で、レーシングモデルやクロノスコープには自動巻きのコーアクシャルムーブメントが採用されています。このムーブメントは、耐磁性が高く、メンテナンスサイクルが長いため、実用的で現代的な仕様となっています。
最後に、見た目のディテールや素材もチェックポイントです。例えば、「ムーンウォッチ」は手巻きモデルのクラシカルなデザインを保つため、風防には強化プラスチックを使用していますが、他のシリーズでは耐久性の高いサファイアクリスタルガラスが採用されていることが多いです。また、ケースバックに刻印されたシーホースのメダリオンや裏スケ(裏蓋がシースルーでムーブメントが見えるデザイン)なども、シリーズやモデルごとに異なるため、これらの特徴を確認することで自分が持っているモデルの種類を特定しやすくなります。
スピードマスターの種類を見分ける際には、デザイン、ケースサイズ、ムーブメント、素材など、複数の要素に注目することが重要です。各モデルの特徴を理解することで、自分に最適なスピードマスターを選びやすくなるでしょう。
※ご自身の時計のサイズ(ラグ幅)を確認の上、ご購入ください。
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オメガ スピードマスター 種類(モデル)の見分け方と型番の見方
この章のポイント
- 型番の調べ方
- 型番の見方
- 年代を判別するには
- 何年くらい持つ?
- 偽物の見分け方
- まとめ:オメガ スピードマスター 種類の見分け方と型番の調べ方をわかりやすく解説
型番の調べ方
オメガ スピードマスターの種類を見分けるには、型番で判断するのが最も確実です。
型番を調べる方法はいくつかあります。
まず、時計本体に刻印されている型番を確認することが基本です。型番は通常、ケースの裏側やラグ部分に刻印されており、時計のモデルや製造時期を特定する手がかりとなります。
購入時の保証書にも型番が記載されています。特に、保証書や付属品に記載された情報は、偽造品と本物を区別するためにも重要です。
型番の見方
オメガ スピードマスターの型番は、モデルの特定や識別に欠かせない情報です。初めての方には少し難解に感じるかもしれませんが、その構造を理解すれば、スピードマスターのシリーズや仕様を簡単に読み取ることができます。
型番は通常、数字とアルファベットの組み合わせで構成されており、それぞれに意味があります。このシステムを知っておくことで、オメガの時計選びがよりスムースになります。
オメガ スピードマスターの型番の一例として「311.30.42.30.01.005」があります。この型番を分解して確認すると、それぞれの部分が何を意味しているのかが明確になります。
1.最初の「311」は、その時計が「スピードマスター」コレクションであることを示しています。オメガには複数のコレクションがありますが、この番号でどのコレクションに属しているかが一目でわかるのです。
コレクション名 | 最初の数字3桁 |
コンステレーション | 123:グローブマスター / 130:コンステレーション |
シーマスター | 212:シーマスター ダイバー300M / 225:シーマスター ブルヘッド / 227:シーマスター プロプロフ / 231:シーマスター アクアテラ / 232:シーマスター プラネットオーシャン / 233:シーマスター シーマスター300 |
スピードマスター | 311:スピードマスター プロフェッショナルムーンウォッチ / 318:スピードマスター スカイウォーカーX-33 / 324:スピードマスター レディース / 325:スピードマスター スペースマスターZ-33 / 326:スピードマスター レーシング / 327:スピードマスター マークⅡ / 331:スピードマスター ’57 |
デ・ヴィル | 424:デ・ヴィル プレステージ / 425:デ・ヴィル レディマティック / 431:デ・ヴィル / 432:デ・ヴィル トレゾア / 433:デ・ヴィル アワービジョン |
2.次に続く「30」は、ケース、素材を表しています。例えば、この「30」という数字はステンレススティールを意味します。オメガのスピードマスターには、ゴールドやプラチナなどの異なる素材が使われたモデルもありますが、この部分の数字によって素材が判別可能です。したがって、自分が欲しい時計がどの素材で作られているかを簡単に確認することができます。
<左の数字>
数字 | ケース/ベゼル素材 |
1 | ベゼル、ケース共にステンレス |
2 | コンビ |
3 | ベゼルがステンレス以外で、ケースがステンレス |
5 | ゴールド素材 |
6 | ベゼルがゴールド素材以外でゴールドケース |
9 | チタン or プラチナ(950) or セラミックケース |
<右の数字>
数字 | ブレス素材 |
0 | 左の番号と同じブレスタイプ |
2 | カーフ、ラバー、NATOベルト等のベルトタイプ |
3 | クロコ革ベルト |
5 | ベゼルがステンレス以外で、ケースがステンレス |
7 | ベゼルダイヤでクロコ革ベルト以外のベルト素材 |
8 | ベゼルダイヤでクロコ革ベルト |
3.続く「42」はケースのサイズを示しており、この場合は42mmのケース径を持つことがわかります。スピードマスターのケースサイズはモデルによって異なり、44mmや40mmなど様々なバリエーションがあります。サイズの選定は、手首のサイズや時計の用途に応じて重要な要素ですので、この部分は購入の際に注意すべきポイントです。
4.「30.01」という部分は、文字盤やベゼルのデザインに関する情報を含んでいます。オメガのスピードマスターには、異なる色やスタイルの文字盤、ベゼルがありますが、この数字の組み合わせにより、どのデザインかが識別できます。例えば、ブラック文字盤なのか、シルバー文字盤なのかといった点や、ベゼルのデザインやタキメーターの有無などがここで示されることが多いです。
<左の二桁>
数字 | ムーブメントの種類 |
20 | ケースサイズ40mm以下の「自動巻ムーブ」 |
21 | ケースサイズ40mm以上の 「自動巻ムーブ」 |
30 | スピードマスタープロフェッショナル「手巻き」「クロノグラフ」 |
40 | スピードマスターレディースタイプ |
50 | クロノグラフ(インダイヤルが3つ) |
51 | クロノグラフ(インダイヤルが2つ) |
52 | GMT付 クロノグラフ(インダイヤルが3つ) |
60 | クォーツムーブメント |
<右の二桁>
数字 | 文字盤色 |
01 | ブラック |
02 | シルバー |
03 | ブルー |
04 | ホワイト |
05 | ホワイトシェル |
06 | グレー |
07 | シェル(ホワイトシェル以外) |
08 | シャンパンゴールド |
10 | パープル |
13 | ブラウン |
51 | ブラック (ダイヤインデックス) |
53 | ブルー (ダイヤインデックス) |
55 | ホワイトシェル (ダイヤインデックス) |
57 | ホワイトシェル以外のシェル (ダイヤインデックス) |
60 | パープル (ダイヤインデックス) |
63 | ブラウン (ダイヤインデックス) |
5.最後の「005」はバリエーションを示す番号です。同じシリーズでも異なる仕様や特別なエディションが存在します。この番号により、同一モデルの中でどのバリエーションなのかがわかります。例えば、限定モデルや記念モデルであれば、この番号が特別なものになります。例えば「005」の場合は、過去に4回のマイナーチェンジが実施されたことを意味します。
このように、オメガ スピードマスターの型番は時計のあらゆる要素を示しており、型番の構造を理解することで、どのシリーズ・モデルであるか、またその仕様がわかります。特に、ネット上で購入を検討する際には、型番を正しく読み取ることで安心して選ぶことができます。また、スピードマスターは多くのバリエーションが存在するため、型番の理解は特に重要です。
型番の見方をしっかりとマスターすれば、異なるモデルやシリーズを効率的に比較することができ、長期的に満足できる時計選びにつながります。
年代を判別するには
オメガ スピードマスターの年代を判別するためには、シリアルナンバーを確認することが最も有効です。シリアルナンバーは通常、ムーブメントに刻印されており、特定の年に製造されたものを判別する手がかりとなります。
また、デザインの特徴やムーブメントの種類によっても年代を推測することが可能です。例えば、スピードマスターの第4世代では、リューズガードや左右非対称のケースが特徴で、これは1960年代後半から1970年代にかけてのモデルに見られるデザインです。
さらに、裏蓋の刻印や風防の素材(プラスチックやサファイアガラス)などの仕様も年代を特定するヒントになります。これらの要素を総合的に確認することで、オメガ スピードマスターの製造年代を判断することができます。
何年くらい持つ?
オメガ スピードマスターは、定期的なメンテナンスを行うことで、何十年にもわたって使用できる高品質な時計です。具体的には、メンテナンスを怠らなければ、50年以上も使用することが可能です。スピードマスターは耐久性に優れた素材を使用しており、特にムーブメントの精度が高いため、長期間にわたり正確な時間を刻むことができます。
一方で、定期的なオーバーホールが必要です。通常、5年から7年ごとにオーバーホールを行うことで、内部の機構が正常に保たれます。特に、手巻きモデルや自動巻きモデルでは、内部の歯車やゼンマイに負荷がかかるため、定期的な点検は必須です。
さらに、防水機能や風防の状態も長期間の使用に影響を与えます。これらを考慮し、正しいケアを行えば、オメガ スピードマスターは次世代に引き継がれるほどの耐久性を持つ時計となります。
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偽物の見分け方
オメガ スピードマスターの偽物を見分けるポイントはいくつかあります。
まず、ロゴや刻印の精度に注目しましょう。本物のオメガは、ロゴやマークが非常に精密で、歪みや不揃いがありません。偽物では、ロゴが不鮮明だったり、インクが滲んでいることがよくあります。
次に、裏蓋の刻印です。スピードマスターには、シーホースの刻印が施されていますが、本物はこの刻印が非常に細かく、美しく彫られています。偽物では、刻印が浅かったり、粗雑な仕上がりになることが多いです。
さらに、タキメータースケールやインデックスの仕上げにも注目しましょう。偽物は、細部の仕上げが雑なことが多く、特に針やインデックスの視認性が悪いことがあります。また、オメガの本物は日光の下でも文字盤がはっきりと見えますが、偽物は視認性が劣ります。
これらの点に気をつければ、偽物を見分けることが可能です。特に、価格が極端に安いものには注意し、信頼できる業者から購入することをおすすめします。
※ご自身の時計のサイズ(ラグ幅)を確認の上、ご購入ください。
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「Apple Watch対応バンド」や「個性のある変わった時計」なども紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ:オメガ スピードマスター 種類の見分け方と型番の調べ方をわかりやすく解説
- オメガ スピードマスターは1957年に登場したクロノグラフ機能を持つ腕時計シリーズ
- スピードマスターの特徴はタキメータースケール付きのベゼルとストップウォッチ機能
- NASAの公式装備として採用され、「ムーンウォッチ」として名声を確立
- 「ムーンウォッチ プロフェッショナル」は手巻きムーブメントを搭載し、クラシックなデザインが特徴
- 「レーシング」はスポーティーなデザインで視認性の高いインダイアルを持つモデル
- 「クロノスコープ」はヴィンテージ感のあるデザインで複数のダイアルを搭載
- 「スピードマスター ’57」は初代スピードマスターをベースにしたヘリテージモデル
- 各モデルの見分け方として、ムーブメントの違いが重要なポイント
- 「ムーンウォッチ」は手巻き式、「レーシング」や「クロノスコープ」は自動巻き式が多い
- ケースサイズもモデルごとに異なり、「ムーンウォッチ」は42mm、「レーシング」は44mmが一般的
- ベゼルデザインにも違いがあり、クラシカルな「ドットオーバー90」はムーンウォッチに見られる
- 素材の違いも重要で、風防がプラスチックのモデルやサファイアクリスタルのモデルが存在
- 型番はケースサイズや素材、デザイン情報が含まれ、見分ける際に有効
- シリアルナンバーやケースバックの刻印で年代や製造年を判別可能
- 各モデルの詳細な違いを把握することで、自分に合ったスピードマスターを選びやすくなる